2022年12月の記事一覧
所高新聞第303号を発行しました。
第67回埼玉県学校新聞コンクールにて、昨年度と同じ奨励賞をいただきました。講評の中で、「野老(ところ)」が毎号面白い、とのコメントをいただきました。裏面の最後に掲載している、天声人語のような記事です。毎号、委員の誰かが日常感じたことを綴っています。今回は修学旅行の番外編のような記事でした。ご一読ください。
「やらかしはディナーの後で」~修学旅行番外編~
あかん、やらかした。修学旅行でみんなとはぐれるのはテンプレと言えばテンプレかもしれない。はぐれた場所、USJ。これもわかる。テーマパークははぐれの定番である。ただ、私はさっきUSJを出ている。なんなら地球で写真を撮ったすぐ後である。数秒前じゃないか!意味わからないったらありゃしない。なんで皆いないんだろう。いや、皆の方こそ「なんであいついないんだろう」って思ってるに違いない。しかしおそらく私はわかりやすい。こんな時のために(嘘だ。不本意である。)被り物を買っておいた。いつでも迷子コールに対応できよう。私は「ハリーポッターの鳥の頭を被った少年」。いや、どっちかというとその少年が鳥頭。鳥の上に鳥である。なにを言ってるんだこいつは。さて、オチを言えば、この後普通に合流できた。ラインとかいう現代技術は偉大である。ただ、この程度で終わるならわざわざ載せるような真似はしない。第二フェーズの始まりである。第二フェーズ、走る。USJで散々歩いた後に、走る。なぜなら夕飯がないからである。そう、私ははぐれたその時間のロスで何も買っていない。私を誘導した班員の一人も何も買っていない。まじごめん。バスの駐車場までは少し急いでギリギリ。駐車場から一番近いコンビニまで行くには全力で走る必要があるわけだ。一日にこうもやらかしを重ねるのも中々ない。さて、着いたぞ。「さて」程度の接続詞で表していい疲れでもないが、まあそこはいい、もういい、まじで疲れた。一緒に来た例の友人よ、あの足の速さを繰り出しておいて持久走が遅いのはなんなんだ。などと語りながら買い物を済ませ駐車場へ向かう。もはや戦友である。ちなみに彼はなぜか揚げ物を買ってしまいバスの目の前で貪っていた。なにをしてんだ。バスの席に座りやっと一息つける。さて、やらかしてた当人が言うことでもないが、意外と世の中なんとかなることが多いらしい。こんなスカしたこと考えながら座っていた記憶もないが。袋を開き、私は再び戦慄する。買ったきつねうどんに書いてあったのは「必ず温めてください」だった。