校長日誌

2024年5月の記事一覧

2024/5/30(木) 体育祭閉会式・校長あいさつ「新しい発想でサステナブルな体育祭を」

 選手のみなさん、お疲れさまでした。昨年、今年と本校の体育祭を見せていただくことができました。企画運営に当たってくれた体育祭実行委員のみなさんはじめ、競技役員に当たってくれた関係の部活動のみなさん、準備、企画運営に当たってくれたみなさんに感謝します。

 係の仕事と別の係の仕事のすきまを埋める動きを自主的にしてくれた人、華やかな陰に隠れがちの地味な役割にあってフォローに努めてくれた生徒や先生方、ありがとうございました。

 保護者の方々には、お暑い中、最後までご観覧いただきありがとうございました。お子様のご活躍はいかがだったでしょうか?(大きな拍手)(生徒に)…だそうです。

 開会式で話のあった「競技がすべて終了すると完成する退場門」にはどんなことが書いてあるのだろうと近づいてみましたが、感謝の言葉など温かい気持ちになることばで満たされていました。

 クラス対抗リレーや連合対抗リレーなどガチンコ勝負でありながら、応援や出番までの待機などでお互いに思いやるところが所高らしいと感じました。

 クラブ対抗リレーではインターアクト同好会の「川清掃スタイル」、山岳部のアタックなど、外部からはイメージしにくい活動に触れられたこともよかったです。

 ほどなく来年の体育祭に向け、企画がスタートするのでしょうが、今回の反省点を生かしながらも、前例を神聖視せずに、持続可能なサスティナブルな体育祭の構築という視点も加え、新しい発想を期待したいと思います。

 本日は大変お疲れさまでした。

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2024/5/30(木) 体育祭開会式・校長あいさつ「ちょっとした想像力とルールの遵守」

 保護者のみなさま、PTA役員のみなさま、朝早くからありがとうございます。生徒への応援を通じ、お子様の魅力の再発見をよろしくお願いいたします。また、体育祭実行委員、各連合の首脳をはじめ、この体育祭への準備、対応を進めていただいたみなさんに敬意を表します。

 生徒会長大庭さんのあいさつに言い尽くされているので、繰り返しになりますが、お願いしておきます。

 アメリカのジョージ・ケリングという犯罪学者が提唱した『割れ窓理論』というのがあります。1枚の割られた窓ガラスをそのままにしていると、さらに割られる窓ガラスが増え、いずれ街全体が荒廃してしまうという理論です。「ガラス一枚くらい」がだんだんエスカレートして盗みや不法投棄などが横行、人々の心が荒み、すぐに無法地帯になるというのです。

 小さいことをそのままにしておくと、もっと大きなとんでもない結果につながる、ということは、別の見方をすれば、小さいことでもよいところに気づくことができれば、広がっていくということでもあります。

 気づいたらまず動いてください。自分が言わなくても、誰かが言ってくれるだろう、自分がやらなくても、誰かがやってくれるだろう、は、なしにしてください。

 事故と怪我には十分気をつけてほしい。昨年の体育祭では天気が良かったものの強風、熱中症疑いの人も多くでてしまいました。また、けがをして長くつらい思いをした人もいました。

 まずは安全第一。体実から示されるさまざまなルールも昨年までの反省の積み重ねの上にあります。ちょっとした想像力とルールの遵守で、楽しさを保ち多くの事故やけがを防ぐことができます。

 熱戦を期待しています。

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2024/5/25(土)学校評価懇話会・PTA理事会が行われました

 5月25日(土)午後、希望の鐘会議室を会場に学校評議員会と学校評価懇話会が行われました。学校評価懇話会では学校評議員の方に加え保護者代表、生徒代表にもご出席いただき、教職員から評価シートへの考え方を説明、意見交換を行いました。

 学校自己評価システムシートの「進路実績の向上」に関し、進路学習指導部から「数字上合格者数は減ったが(複数の合格者も1名と数える)合格者実数は変わっていない。指定校推薦から一般入試に回っている印象があり、一般入試で合格できると考える生徒が増えた結果ではないか」との説明に対し、生徒代表から「『指定校推薦の対象大学であっても希望の学部ではない』という友人もいる」「学力向上プロジェクト(学P)でも所高生の学力向上を話し合っている。この席で出された資料を学P通信に載せたい」などが出ました。「自分が本当に行きたい大学であればよいが『決まらないと不安』『楽に進学したい』など、まず指定校推薦ありきと感じる者もいて心配だ」「保護者としてはよくわかる」など熱心な意見交換となりました。出されたご意見などは教職員に共有し、教育活動に生かしてまいります。

 視聴覚室に会場を移し、PTA理事会が行われました。報告などの審議のあと、委員会に分かれて活動が行われました。

 お忙しいところご出席くださったみなさま、ありがとうございました。

学校評価懇話会 PTA理事会

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2024/5/25(土)体育祭に向けて

 中間考査を終わって、体育祭に向けて連日朝早くから練習が行われています。けさは3年生の競技「竹取物語」の練習などが行われていました。全体の練習を仕切る実行委員の面々、練習後はグラウンドにブラシもかけます。動きを検討するため練習の模様を動画に撮っている面々も。別のグループでは振り付けの練習が行われていました。(5月25日7時50分ごろ写す)

体育祭に向けて体育祭に向けて

体育祭に向けて体育祭に向けて 体育祭に向けて体育祭に向けて 

 

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2024/5/21(火)全日制・定時制ともに中間考査

 全日制はきのう5月20日(月)から、定時制はきょう5月21日(火)から中間考査を行っています。廊下から受考ぶりをのぞいてみると、問題との格闘(?)ぶりが伝わってきます。1年生にとっては高校での最初の考査です。中学校の時と同じようにはいかないかもしれません。3月の卒業式で、ある生徒が「最初の中間考査で(こんな感じで勉強していけばいいのだと)自信がついた」と言っていました。「やれることはやった」と言えることが自信につながります。まずは一つ一つ山を確実に越えてほしいものです。(写真左:全日制1時限、写真右:定時制1時限、中間考査受考のようす。窓からの光の差し込みかたが違います。)

中間考査 定時制・中間考査

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2024/5/17(金)校内に「方位標」

 校内に「方位標」(写真)の標識があるのに気が付きました。地表に埋(う)められています。校内のどこにあるかわかりますか?

 野山をハイキングすると、山の頂上などで三角点(さんかくてん)を見かけることがあります。測量(そくりょう/位置を決めること)に用いる経度や緯度、標高の基準になる点が三角点です。数学で学ぶ三角比を使えば、ある2点間の距離と角度を測ることで面積を計算できます。都市づくり、さらに広げて天体観測や暦(こよみ)づくりに必要な技術でもありました。

 方位標は、測量を行う上で三角点の見通しがきかない場所などに置かれ、三角点を補助する基準点です。写真の+印の上が北を指すようです。

 測量法という法律によると国土地理院が行うすべての測量の基本となる「基本測量」と自治体が行う「公共測量」とがあるそうです。学校の中に置かれた経緯は不明ですが、表示を見ると「所沢市」とありますから公共測量の基準点だと思われます。

方位標 方位標

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2024/5/15(水)AI願書を見抜くシステム

 報道によると、河合塾が、大学入試の出願書類を生成AIで作成された可能性を判定するシステムを開発したといいます。推薦入試などで提出する志願理由や高校時代に力を入れた活動などが生成AIによってつくられた可能性を判定するというのです。

 大学で、レポートなどの課題をAIにつくらせる学生もいると聞いたことがあります。課題を通してテーマを掘り下げる意味もなく、何のためにレポートを書くのかわかりませんが、これに対して教授向けの判定ツールもあると聞きます。

 「生成AIを用いてはならない」としている大学が多いようですが、ルールづくりが追いつかない大学、AI使用を制限しない方針の大学もあるなど考え方も対応もさまざまなようです。

 その精度はおよそ95%とのこと。「可能性を判定する」に過ぎないとはいうものの、AIの助けを借りず自力で作った文章を、受験生本人の弁明できないところで誤判定されて評価を下げられてしまう心配はないのでしょうか。大学がシステムを使うなら、受験生に使うことを公表してほしいとも思います。

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2024/5/11(土)「指定校推薦」をめぐって

 きょう5月11日(土)はPTA・後援会総会、同窓会総会に先立ち、学校関係の方々向けに授業公開を行っています。この3月に卒業し現在大学1年生の保護者の方がこんな話をしてくださいました。

 一般入試で合格した。子どもは喜んで大学に通っている。かなり苦労もした。推薦入試をもっと強く推せばよかったと感じている、とのこと。

 一般入試で入学した学生のほうが推薦選抜や付属校からの進学者より成績が高い印象があります。受験勉強に頑張った経験や知識はその後に長く(卒業後も)効いてきます。推薦の基準には足りなかったが、一般選抜で合格するのは珍しいことでも何でもありません。

 指定校推薦は学生への活躍や期待と「釣り合う」高校に推薦を求める制度なので、あなたの実力に見合っているかどうかは何とも言えません。授業を受けたら期待外れだったということもあり得ます。単位を落とす、出席不良、受講態度不良、進路変更などとんでもないことです。

 高校入学の時点で「推薦入試で大学に進学したい」という生徒もいますが、心配です。自分が本当に行きたい学校が推薦の対象になっているなら迷わず進んでください。「早く決まらないと不安」「少しでも楽に進学したい」「大学生活で自分の本当に進みたい方向を見つけたい」などの本音が少しでもあるならお勧めしません。

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2024/5/10(金)映画『縁の下のイミグレ』を見ました

 先日、定時制の教頭先生に勧められて『縁の下のイミグレ』という映画を見ました。(YouTubeで期間限定、無料配信中とのこと。)原作は「アインが見た、碧(あお)い空。あなたの知らないベトナム技能実習生の物語」という本だそうです。重い内容ながらコミカルに描かれていて、「イミグレ」って?「安くものが買えるとは?」など、考えるべきことが多いです。何度か生徒向けのあいさつでもふれていますが「普遍的な論理」というものは「ない」ことも改めて感じました。

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2024/5/9(木)判断するのは、どの「わたし」?

 ノートを持って「これは何ですか?」と聞くと、「それはノートです」と返されます。正確には「それはノート【であると私は見た/判断した】」ということです。

 事実の判断(あの花は【赤い】など)にしても価値の判断(あの花は【美しい】など)にしても、判断する主体(=わたし)があって、判断しているということ。ということは、判断する主体が変われば、判断される内容も変わってくるということでもあります。(仕事の場面では、上司はOKしてくれたのに、その上の上司から没にされたりすることがあります。)
 小論文や作文を書くとして、その場その場でふさわしいことばを選ぶことになります。選んだことばの集まり(=文章)の正しさをだれが判断するか。その意味で「普遍的な論理」というのはないのです。

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