校長日誌

現在をみつめ、感動のファイルを力に

・・・・・・・3学期始業式の校長訓話の内容です。

  皆さん、おはようございます。いよいよ3学期が始まりました。 3学期は1年の締めくくり、3年生にとっては高校生活の「まとめ」の時期です。

  皆さんに聞きます。自分の「ゴール」は決まっていますか?目的地にはたどり着けそうですか? スマホのナビアプリを使うとき、私たちは目的地を入力しますが、同時に必ず表示されるものがあります。それは「現在地」です。今、自分はどこにいてどんな状態なのか。ゴールを目指す前にまずは今の自分自身をしっかり見つめてみてください。

  さて、今日は「心の中にあるファイル」のお話をします。 この正月、私はデンマークに長く住んでいた友人と語り合う機会がありました。デンマークには「ヒュッゲ(Hygge)」という素敵な文化があります。家族や友人たちと、ゆったりと穏やかに語り合う時間のことです。

  そこで何をおしゃべりするのか。それは、自分の「経験」です。 「これが私の家族だよ」「この景色、すごく綺麗だったんだ」 そんな風に、自分が心を動かされた瞬間を分かち合います。友人は、この思い出の蓄積を「感動のファイル」と呼んでいました。

  私たちは本能的に、嫌なことや危険なことを強く記憶するようにできています。自分を守るためです。でも、だからこそ意識しないと、日常の中にある「小さな感動」は見落としてしまいがちです。

  何かに夢中で打ち込んだ日。

  誰かと何気なく笑い合った、穏やかな日。

  生まれたばかりの弟や妹が、自分の指をぎゅっと握ってくれた瞬間。

  それらすべてが、あなたの「感動のファイル」に保存されています。 もし今、ゴールが見えなくて不安だったり、自信を失いそうになったりしているなら、一度そのファイルを開いてみてください。これまでの歩みの中に、あなたを支える強さが必ず眠っているはずです。

  皆さんの「感動のファイル」には、まだまだ空き容量がたくさんあります。 この3学期、勉強や部活動、友達との関わりの中(受験もあるでしょう)で、新しいページを増やしていってください。

  当たり前だと思っている日常の中に、実は素晴らしい感動が隠れています。 自分の現在地を認め、ファイルにある「自分だけの宝物」を力に変えて、目的地まで力強く進んでいきましょう。皆さんが最高の形で1年を締めくくれることを期待しています。